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紀ままな独り言36

紀ままな独り言36

 防霜ファンの出番  

  • 防霜ファン
  • 防霜ファン
  •  遅霜対策に、梅農家は防霜ファンを設置している。
  •  引っ越して一年近くたった頃、私は早春の早朝、飛び起きたことを覚えている。
  •  二階で寝ていたから、よけいである。防霜ファンから直線距離で10mもない部屋で寝ていた。春眠暁を覚えずといった風情ではない。
  •  戦争映画さながら、敵機襲来かと思うほぞ、扇風機が回転、何事かと思って窓から音のする方を見ると、手前のミカンの木が大きく揺れ、その向こうに防霜ファンが勢いよく回っているのである。
  •  当然、防霜ファンが稼働するのは、よく晴れた早朝である。自宅は南向きの斜面で、日当たりの良いところであるから、谷底低地の梅畑のように、稼働する機会も少ないが、初めての襲来には驚かされた。
  •  この防霜ファンは、もともと茶畑から始まった。構想は古く、昭和28年に農林水産省が野外実験を行っているが、実用化されていない。少し時代が下って、昭和45年、三重県の農業技術センターの横山俊祐さんが、中部電力と三菱電機の協力を得て野外実験を行い、綿密な調査をまとめたという。防寒着2着がぼろぼろになったというエピソードもある。
  •  翌昭和46年に成果がまとめられ、結果が公表された。翌年からは各県の試験場が競って実証試験を行い、普及へとつながったという。横山さんのアイディアは、地表とその上層6〜10mで温度の違いがあることに着目したことによる。放射冷却で、冷え込んだ時は、この逆転層は4〜5度、暖かい空気が滞留しているという。
  •  マイナス2度まで冷え込んでしまうと、お茶の新芽は黒く変色し、相当なダメージを受けるが、この程度の冷え込みならば、防霜ファンの効果は覿面らしい。ただ、それ以上の冷え込みの場合は、散水し、氷をはらせて、氷点下以下の霜害を防ぐ方法もあるという。
  •  昭和54、55年の大霜害の時に、その効果がはっきりと認められ、これ以降普及が急速に進んだという。また、茶畑以外でも、サクランボやリンゴ、そして梅でも広く利用されるようになったという。
  •  防霜ファンに守られ着果状況の良い梅
  •  この防霜ファンの普及以前は、農家は遅霜対策として、梅畑で火をたいて暖をとっていた。駆け出しの新聞記者当時、この写真をとりに出かけたことを覚えている。昭和から平成に変わる頃だったと思う。カンテラや中には廃タイヤを燃やす人もいた。今から思えば、環境への悪影響、またその労力を考えれば、大変ありがい開発である。
  •  お茶でいえば、防霜ファンの設置は、萌芽や生育が促進され、収穫時期が4〜7日早くなり、品質も向上する好結果を生んでいるという。ウメでは、防霜ファンにより、生育が促進されるというデータはわからないが、寒い朝、梅畑で火を灯すことも、悴んだ手でシャッターを切ることもなくなったことだけは確かである。







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